1.セコマについて
セコマグループは北海道を本拠にした「セイコーマート」というコンビニチェーン店を運営する会社です。「北海道の食の価値を高め、北海道の発展に貢献する」ことをキャッチフレーズにしています。食を通じて北海道の魅力を情報発信し、地域貢献しようというスタイルは創業から一貫しています。
セコマでは「セコマサプライチェーン」という流通システムを構築しています。現在の量の生産から小売りまでの生産・販売・流通の一連の工程をすべてつなぎ、生産効率性を高めています。今回はセコマと、2020年から代表取締役社長を務めている赤尾洋昭氏について紹介します。
1-1.セコマ 会社概要
- 社名:株式会社セコマ
- 創業:1971年8月
- 本社所在地:〒064-8620 札幌市中央区南9条西5丁目421番地
- 電話番号:011-511-2796
- 資本金:4億2,805万円
1-2.セコマ 公式ホームページ
https://secoma.co.jp/index.html
2.赤尾洋昭氏のプロフィール
セコマの代表取締役を務めている赤尾洋昭氏は、札幌市出身です。一橋大学商学部経営学科の卒業ののち、1999年にマツダ株式会社に就職しました。2004年から株式会社セイコーマート、現在の株式会社セコマに入社しました。その後セコマで順調にキャリアアップし、2009年には常務取締役、2016年には代表取締役副社長に就任しました。2020年に代表取締役社長に就任し、現在に至っています。
3.セコマの事業紹介
セコマグループでは一貫して、高品質の商品をリーズナブルな価格で消費者に提供できるような体制づくりを進めてきました。そのためにセコマグループは現在でも進化と拡大を続けています。セコマが原料生産・製造と物流・サービス、小売を3本柱にして事業を展開しています。
3-1.原料生産・製造
セコマブランドの商品は、セコマで商品企画し原料の生産や仕入れを行っているのが特徴です。セコマの本拠である北海道の新鮮で品質の高い食材を、セコマブランドとして供給し続けられるような体制づくりを進めています。
セコマでは商品開発も随時行っていて、北海道のおいしい食材をどう消費者に届ければいいかについて試行錯誤を繰り返しています。セコマブランドで得られた収益は従業員や地域社会に還元して、北海道の活性化を目指しているのです。農業生産法人や水産加工会社、食品・飲料メーカーをグループ内に作り、食料品の供給体制の強化に努めています。
3-2.物流・サービス事業
セコマではオリジナルの物流ネットワークを整備しています。その範囲はかなり広く、北海道内の主要エリアに13か所、さらに本州にも3か所の物流センターを構えています。こちらを拠点に、セイコーマートで販売する商品の輸送を進めていっています。
またセイコーマート以外の商品や店舗への輸送にも対応していて、物流の多様化するニーズへフレキシブルに対応できるシステムを構築しています。ITシステムはじめ、最新鋭の設備の導入にも積極的でより高度で効率的な物流システムの整備を進めているのも、セコマの特色です。物流・サービス事業では物品の輸送だけでなく、物流システムの開発やメンテナンスなどのバックアップ業務も担っています。
3-3.小売
セコマはセイコーマートを展開している会社です。セコマグループの店舗は道内だけでも約1,100店舗を展開しています。人口カバー率でみると、実に99%以上です。北海道在住なら、道内のどこでも近くにお店があるわけです。地域住民の日常生活を支えるという高い社会的使命感の下で、価値のある魅力的な商品の販売を推し進めています。
新鮮で安全、ヘルシーな食料品の提供に努め、さらに店内にはホットシェフと呼ばれる調理スペースや、大型イートインスペースを設けているのも特徴の一つです。できたての商品をその場でくつろぎながら触接機会の提供を進めています。
4.現場に足を運ぶ姿勢
セコマグループの代表取締役の赤尾洋昭氏は、自ら現地に足を運ぶスタイルを取っているのも特徴的です。彼は全道のフランチャイズ店舗のオーナーたちを訪問し、地域独特の店舗事情についてヒアリングする姿勢を明確に打ち出しています。オーナーの意見を通じて改善ポイントがどこか把握できますし、オーナーのビジネスへの意気込みを感じ取ることができると、赤尾氏は話しています。
セコマは北海道との協力体制を進めています。「産消協働」をテーマにして、道産食材を使ったさまざまな商品の開発や販売を進めていきます。赤尾氏によると将来的にはお店の中で、北海道のお土産を取り扱うスペースを設けたいとしています。そうして観光客の方も気軽に訪れることのできるような店づくりを目指していくそうです。
5.まとめ
セコマはただのコンビニチェーン店を展開している企業ではありません。北海道の食材をはじめとして、その魅力を発信する場として活用したいという意欲が感じられます。流通を自前で動かすことでコスト圧縮に努め、高品質・低価格な商品を販売しているため、地域住民はじめとして支持を集めていることがわかるでしょう。