九州再生医療センター

目次

1. 九州再生医療センターとは

再生医療の現状として、患者さんが直面している問題は数多く存在しています。その課題を克服し患者さんへ再生医療を提供することを目指すために集約されたのが「九州再生医療センター」です。

九州再生医療センターは、再生医療クリニック・リハビリセンター・細胞培養センターの3施設からなる日本初の再生医療複合施設です。具体的には、疾患ごとの再生医療治療計画を提供するクリニック・国内最大規模の細胞培養施設(CPC)・再生医療治療に特化したリハビリ施設で、全ての施設で再生医療の専門家が集結しています。

1-1.九州再生医療センター 概要

名称:九州再生医療センター

運営:医療法人香華会

開設日:2021年3月1日

所在地:〒813-0017 福岡県福岡市東区香椎照葉3-4-10

延床面積:1426 ㎡

公式サイト:https://kyusyusaiseiiryou.jp/

2. 九州再生医療センターの各施設内容

九州再生医療センターは、再生医療クリニック・リハビリセンター・細胞培養センターからなる複合施設です。ここでは、それぞれの施設概要と特徴を解説します。

2-1.再生医療クリニック

当センターで再生医療を担うのは、「医療法人香華会 朱セルクリニック」です。朱セルクリニックでは、『再生医療を安全に・再生医療を現実に』をスローガンとして掲げ、これまで治療が困難とされてきた疾患を「再生する能力」に着目して患者さんとともに治療を目指しています。

朱セルクリニックは、安全が確保された治療を行うのはもちろんのこと、医療としての再生医療の在り方やエビデンスの構築などを多角的に検討・検証しています。安全が担保された治療を患者さんに提供し、その治療結果を分析することにより、再生医療のさらなる発展を目指している先進的なクリニックです。

特徴として、「細胞の品質担保へのこだわり」「専門医たちによるチーム医療」「常に患者さんを中心とする信念」があり、全スタッフが共通認識のもと取り組んでいます。

2-2.リハビリセンター

九州再生医療リハビリセンターは、再生医療×リハビリを実現したリハビリ施設です。「自分の可能性を信じて新しい未来へ」という理念のもと、従来では諦めざるを得なかった後遺症や症状を再生医療とリハビリの力で乗り越えることを目標としています。

特徴は、患者さんが点滴や注射によってダメージを受けた細胞や組織を修復・再生する再生医療と、幹細胞のリハビリと自主トレを目指すプログラムを組み合わせて提供していることです。九州再生医療リハビリセンターでは、これまでに「もう動かない」「一生歩けない」と言われてきた患者さんに対して、再生医療とリハビリを組み合わせることで細胞や組織の再生を目指しています。

九州再生医療リハビリセンターでは、次の3点に注力して、患者さん1人ひとりに合わせたオリジナルのリハビリプログラムを作成しています。

①カウンセリング(共有)

リハビリにおいて重要となるのは、患者さんの身体の状態を正確に把握し、リハビリの方向性や目標について患者さんと共有することです。同センターでは、定期的に患者さんとカウンセリングを実施し、方向性と目標をアップデートしています。

➁リハビリ(学習)

リハビリでは、単に筋力を鍛えて柔軟性を出すだけでは充分とはいえません。同センターでは、脳と身体に学習させるリハビリを行うことで、効果が持続し日常生活で使えるようになることを目指しています。

②自主トレ(定着)

さらなる身体機能改善のためには、リハビリでできるようになったことを持続(定着)させ、患者さんによる自主トレーニングも重要となります。同センターでは、患者さん1人ひとりに適した自主トレーニングを提案し、改善した機能の定着とさらなる身体機能の改善を目指しています。

2-3.細胞培養センター

九州再生医療細胞培養センターは、年間最大1万2,000検体の間葉系幹細胞の加工・管理を行う国内最大級の細胞加工施設です。

【施設情報】

 ・細胞培養加工施設 総面積469m2

 ・細胞保管室(フュージョン2台)

 ・培養室40m2×4部屋(安全キャビネット12台 / フリーザー2台)

 ・準備室2部屋(ショーケース4台 / ディープフリーザー2台 / フリーザー2台)

 ・資材室 / 検査室 / スタッフルームを完備

九州再生医療細胞培養センターの特徴として、次の2点があります。

①培養した幹細胞の生存率の高さ

培養した幹細胞は生きたまま投与しないと再生医療は実現できません。幹細胞生存率の高さが患者さんの身体への定着率に大きく影響します。そのため同センターでは、幹細胞の高い生存率での定着を目指して、発送から46時間以内で投与しています。

➁幹細胞の大きさの選別

幹細胞を培養した後、血管の中をスムーズに移動できる大きさの幹細胞を選定する作業は重要なポイントです。同センターでは、幹細胞の選定においても国内トップクラスの水準を実現しています。

3. まとめ

九州再生医療センターは、患者さんが抱える問題を克服するために技術を集約し、必要とする患者さんに再生医療を提供する複合施設です。

九州再生医療センター内には、安全が担保された治療を患者さんに提供する再生医療クリニック・「共有」「学習」「定着」を3本柱とするリハビリセンター・高い生存率で培養した幹細胞を患者さんに届ける細胞培養センターの3施設が設置されています。

これからさらに需要が高まっていくと予想される再生医療において、九州再生医療センターの存在がさらに重要になっていくでしょう。

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