大きな面積を誇る北海道には、地域ごとにさまざまな金融機関が存在しています。道北と呼ばれる北海道の北の地域で事業を展開しているのが北星信用金庫です。北海道という厳しい冬をもつ土地として、その独特な経済活動や地域における活動を応援し、地域の成長に大きな役割を持っている企業です。金融という分野において、北星信用金庫がなぜ道北で信頼されて、さまざまな取り組みをおこなっているのかについて、詳しくご紹介していきましょう。
1.金庫概要:地域に根差した金融機関として業務を展開
「北星信用金庫」の会社概要についてご紹介していきます。会社概要についてはホームページより引用いたしました。
- 創業:1951 (昭和26年)5月
- 出資金:758百万円
- 代表者:理事長 岡本 守
- 事業内容:預金業務、貸出業務、内国為替業務、有価証券投資業務、付帯業務
- 店舗数:22店(営業地域:名寄市、士別市、旭川市、札幌市、石狩市、江別市、
- 北広島市、恵庭市、千歳市、 深川市、滝川市、砂川市、 美唄市、三笠市、岩見沢市 上川郡(下川町、剣淵町、和寒町、比布町、鷹栖町、東神楽町、当麻町、東川町) 中川郡(美深町、音威子府村、中川町) 天塩郡(幌延町、天塩町) 枝幸郡(中頓別町、枝幸町) 空知郡(奈井江町))
- 常勤役職員数:182名
- 職員:310人
道北地域の広範囲に店舗を置き、札幌市や旭川市、北広島市などの都市部から細かい地域まで営業対応をしています。金庫としても70年を超えるキャリアを誇り、地域に根付いた金融機関であることがうかがえます。豊かな自然を生かした農業が盛んな地域でもある道北において、農業を支援するようなサービスも提供しており、地域のお客様と深くつながる企業体として活動をしています。
2.経営理念:地域の発展を願った活動を第一にする
経営理念として、北星信用金庫が掲げているのが地域の中小企業並びに大衆に対して真の郷土金融機関として発展、成長に奉仕することです。お客様を大切にすることは当然のことながら、誠意を込めた奉仕を行うために専門性を備えた人材育成や、働きがいのある職場作りもあわせて目指しています。
3.自然にやさしい金融活動を実施
豊富な自然を持つ道北地域において、その自然を守ることも住む人々の課題となっています。北星信用金庫も例外ではありません。環境に配慮した活動として、カーボンオフセット通帳およびカラーユニバーサルデザイン通帳の取扱いを行っています。通帳の製造過程で発生するCO2を下川町、足寄町、滝上町、美幌町の4町で構成する「森林バイオマス吸収量活用促進協議会」の、森林吸収クレジットで相殺する運動を行っています。
そのほかにもエコ関連設備を使用する住宅に対して、金利優遇を行う「固定金利選択型住宅ローン」や「無担保住宅ローン」といった商品も取扱っており、地域の考えに沿った金融活動を行っています。
4.地域の特徴に合わせて展開する活動
北星信用金庫は、地域のイベントの支援としてさまざまな活動を行っています。地域の情報発信基地となるべく、地域情報誌「フィール」を発行して、各地域でのイベントや多くの情報について提供し、情報を広めています。
ほかにも高齢者や障害を持った方が安心して利用できる環境として、歩行誘導ソフトマットや助聴器「ボイスメッセ」と呼ばれる装置の設置、筆談用コミュニケーションボードの利用などを推進しています。
地域で行われる高齢者等の地域見守り活動や清掃活動、交通安全運動などにも取り組んでおり、地域の方々との触れ合いを通して企業としての信頼も向上させています。
5.地域芸術と文化への支援活動
北星信用金庫本店には隣接する施設として、レンガの家「きらり」があります。洋式の風情ある建物で、施設内では地域における芸術・文化発信の場として利用ができます。
さまざまな作品展示や文化交流が開催されており、令和3年には創立70周年記念事業として、当金庫本支店が所在する上川北部2市5町1村の地域で活躍されている方々の芸術作品の展示や、地域資源を紹介する「きらり館活用事業」を実施しました。延べ742名の方が来館し、盛況に終わりました。金融という分野だけでなく、その地域の文化レベルの向上を目指した活動を積極的に進めています。
6.まとめ
北星信用金庫の業務内容や地域における活動、その存在の必要について説明していきました。お金を預けることは生活にも直結するため、信頼という内容はなによりも重要です。北星信用金庫は、道北に住む方々の生き方を理解し、寄り添い、安心できる生活ができるように、さまざまな工夫をして業務を展開しています。
金融という部分だけでなく、地域の人の活躍をさまざまな場所に広め、地域自体の成長、活性化にも大きく貢献している企業であることもあわせてうかがえます。地元に根付いた信頼された金融機関として、これからも北星信用金庫は進化していくことでしょう。